今回ご紹介する予約困難店は2021年に北新地にオープンした高級中華 TOMONO(トモノー)。
北新地の超人気店ばかりが入居する北新地プレイスビルの9Fにカウンターのみ、フルオープンキッチン、コースのみのスタイルでお店をやられています。
オーナーシェフ友納亮氏が生み出す中華料理は伝統的な技法を存分に使いながら、さまざまな料理や技術のエッセンスをプラスするので、従来の中華料理の概念を壊すような新しいお料理が味わえます。
オーナーシェフ 友納亮氏と北新地TOMONO
オーナーシェフ友納亮さんは福岡出身。
調理師専門学校を卒業後、大阪のホテルやミシュラン1つ星の人気中華料理で料理長を勤めたのち独立。
中華料理をベースとしながら、日本料理やフランス料理などのエッセンスを組み込んだ「これまでに”ない”ことをやるのがこの店のコンセプト」とおっしゃるように日々研鑽をされています。
その友納さんが満を持してオープンしたお店がTOMONO(トモノー)。
お店に入ると白をベースとした洗練された空間にまるでステージのように配置されたコの字型のカウンターが目に飛び込んできます。
その奥には「全て見てくれ」と言わんばかりのオープンキッチン。お料理を作っているシーンがライブで見ることができ、奥では大きな炎が上がったりとお料理ができるまでもワクワクを感じさせてもらえるもらえる造りとなっています。
中華料理は個室やテーブル席でいただくことが多いので、お料理が出てくるまでに少し間伸びしてくることも、皆さん経験があると思います。
しかしTOMONOでは待っている間も目で楽しむことができ、飽きることがないので、会食や記念日のお食事、またデートなどにもぴったりだと思います。
またこだわりの食器、カトラリーにも注目です。これらは全て友納氏がこだわって選んだものばかり。料理ごとにフィットする食器が選ばれており、一層お料理の格を引き上げています。
TOMONOではディナーのみ。季節のおまかせコースを楽しむ
TOMONOさんではお食事を楽しめるのはディナーのみ、またコースも季節のおまかせのみとなっています。
時間は2部構成。18:00~(1部)20:45〜(2部)からの一斉スタートとなっており、遅れないように注意が必要です。
旬の食材、特に海産物が多く使われますので、海産物が苦手という方は来店の5日前までに事前連絡をするようにしましょう。
その日のTOMONOでいただいたコース内容
先述したようにTOMONOさんでは季節の旬の食材を使いますので、今回ご紹介するコースとは同じにはなりません。(今回ご紹介するのは取材時、2022年8月のコース)
コースは約12品〜13品で構成され、ワインや紹興酒と合わせて楽しまれる方が多いようです。
ある日のコース内容
※コースの内容は季節・日にちにより変わります。
- 北海道産ホッキ貝
- 上海蟹の紹興酒漬け
- 鴨の北京ダック風 フォアグラ 苺まりひめ
- 気仙沼産ヨシキリザメのフカヒレ 焼きおにぎり
- 中華風クエのお造り ナンプラーと柑橘ソース
- 手羽先の唐辛子炒め
- お口直し:熊本県産不知火産「火蜜トマト」
- 宮崎牛ハネシタ
- 気仙沼産フカヒレの餡掛けご飯
- 難波葱と富山県産ホタルイカの煮込み中華そば
- 麻婆豆腐
- 自家製チーズケーキ
- 祁門紅茶
このずらっと並んだ圧巻のコースメニューからいくつかお料理をご紹介します!残りはぜひお店で確かめてくださいね。
①上海蟹の紹興酒漬け
雌の上海蟹を1週間ほど30年もの!の紹興酒に漬け込んだもの。新鮮なで濃厚なミソと卵、そして身の部分をいただきます。
まずはミソと卵の部分から。ちょっと甘めのタレと絡まって濃厚な味が広がります。新鮮なものも良いですが、紹興酒により熟成された分非常に旨味が深くなっていますね!
最後は本体の部分を二つに割って身の部分も味わいます。こちらもカニの風味が強くて良いです。
②クエのお刺身 ナンプラーと柑橘ソース
イノベーティブ中華のTOMONOさんらしい、逸品。高級魚クエの皮目を炙って香ばしさを出したお造りです。
日本の技巧と中華風のソースの出合いですね!口に運ぶと大根おろしと一緒に口に運ぶことでさっぱりしたお味。さらに後から柑橘の香りとナンプラーの塩気が追いかけてきます。
ただのお醤油でいただくのとは違い、しっかりと中華料理のお造りになっています。
③手羽先の唐辛子炒め
2種類の中国産唐辛子を使用した手羽先の炒め物です。唐辛子は鷹の爪と丸い形の唐辛子(朝天辣椒)が使われ圧倒的な香りが器から立ち上ります。
すごい迫力。この香りが否応なく食欲を掻き立てますね。手羽先にはフカヒレが入っており、これまた贅沢なお料理です。
今回は手羽先でしたが、季節によってはフグなど他の食材に変わるのでお店に行くたびに楽しみになりますね。
④北京ダック
TOMONOさんの看板料理の一つ、北京ダックです。
奥のキッチンで友納氏がダックに油をかけて調理していきます!非常にダイナミック。
丁寧に黄金色に仕上げられたダックの皮をきれいに削ぎ取り皮餅に巻いて食べるのですが、TOMONO式はこのダックの皮と一緒にフォアグラや季節のフルーツ、甜麺醤を一緒に入れるところが独創的。
パリッと仕上げられたダックの皮の脂身の旨味、フォアグラのコッテリとした旨味、その二つをフルーツ(今回は梨)が爽やかに仕上げます。なんという犯罪的な美味しさ!
ぜひ皆様にも味わっていただきたいです。見た目もとても美しい。
⑤麻婆豆腐
TOMONOさんのファンの中にはこの麻婆豆腐が好きで通われている方も多いのではないでしょうか。
余計な調味料を一切入れず、スパイスと醬だけで味を決めている特製麻婆豆腐はピリッとした辛味と山椒の麻が香りと共に一気に口内に広がります。見た目はかなり辛そうなのですが、最初はとてもマイルド。
徐々に辛味が広がっていくタイプです。
麻婆豆腐ファンの方であればぜひ一度は食べていただきたい逸品ですよ!そのままでも良いですしご飯にかけても非常に美味しいです。思い出しただけでもよだれが出ます。
辛味がもっと欲しい!という方はTOMONOさん特製のラー油をかけるとさらに風味豊かに。辛味と麻辣(山椒の辛味)をより感じることができます。これは自宅にも欲しくなりますね。
⑥自家製チーズケーキ
最後はお茶と共に自家製チーズケーキをいただきます。 TOMONOさんの自家製チーズケーキとなれば、そこらにあるチーズケーキではないというのはもうお分かりですよね?!
濃厚なチーズ、しっとりとした食感だけでも美味しいのですが、それに添えられたパウダー。これはチョコレートやカカオではありません。
この粉は山椒や台湾の香辛料 (山胡椒)、馬告(マーガオ)です。この幻の香辛料とも呼ばれる貴重な馬告(マーガオ)がなんとも言えぬ風味をチーズケーキに与え、さらにチーズの旨味を引き出します。
イノベーション中華、TOMONOさんらしいデザートと言えるのではないでしょうか。味変したい時には別に添えられた非加熱蜂蜜をかけてみてください。こちらも趣があって良いですよ。
北新地 TOMONOのお店情報
いかがだったでしょうか、今回は北新地にあるイノベーション中華のお店TOMONO(トモノー)さんについてご紹介いたしました。
現在超人気店となっており予約が非常に取りにくくなっております。TOMONOさんに行かれたい場合は予約サイトで定期的に予約を受け付けているようなので、こまめにチェックしてみてくださいね。
TOMONO
- 予算:ディナー:30,000円〜
- 最寄り:北新地駅 徒歩3分 大阪駅 徒歩6分
- 住所:大阪府大阪市北区曾根崎新地一丁目10番2号KITASHINCHI PLACE 9F
- ディナー:18:00~(1部)20:45〜(2部)
- 日曜日
- 電話番号:06-4795-1111 ※現在予約は専門サイトのみ