「祇園 きだ」日本の四季を感じる繊細なお料理

日本の古都、京都。

その中心地にある祇園は、歴史と文化に溢れる魅力的なエリアです。

今回、そんな祇園で日本の四季を感じさせる繊細なお料理を提供する名店「祇園 きだ」をご紹介します。

花見小路を少し入った路地にある「祇園 きだ」は、高級料亭が立ち並ぶ祇園町南側。

この美しい景観は、訪れる人々の心に優しく触れるでしょう。

「祇園 きだ」は、京都の風情が感じられる、まさに和の心が息づくお店。

 

店主である木田康夫氏は、ミシュラン三つ星を獲得し続ける「祇園 さゝ木」で長年修行を積み、その後「祇園 楽味」で料理長を務めた経験を持っています。

「祇園 きだ」も、2018年からミシュラン一つ星を連続で獲得し、その実力は広く認められています。

 

こだわり・開店への思い

「和食は季節を追いかけるもの」との信念から、厳選された素材で四季折々のお料理を提供しています。

料理の道を目指した理由について、「昔から料理が好きだったから」「最初に学んだのが和食だったから」と少しお茶目な様子で語られる姿から、心温まる人柄が感じられます。

20年もの間、ご縁があり親しみがあることから「やっぱりこの町がいいな」という思いから祇園の地を選ばれたそうです。

器にもこだわりがあり、現代作家さんの作品が多く、これからの若い世代を応援したいという気持ちが感じられます。

お店に足を踏み入れると、目に飛び込む大きなとちの木のカウンターが印象的。

 

個室には、けやきの木と青海波の吉祥組子の壁が美しく調和しています。

 

組子は波の形が扇の末広がりの形に似ていることから、日本人が好む和の吉祥文様で、家の繁栄や富貴繁栄への思いが込められているそうです。

古き良き日本の美を追求した店主の情熱が、お店の隅々まで感じられます。

 

祇園きだのお料理

それでは、日本の四季を感じる繊細なお料理を紹介しましょう。

すっぽん このこ たまじめ

まず目を引くのは、美しい青色の器。

春の高い空を表現した青交趾 (あおこうち)という器です。

蓋を開けると、一面の芽ネギが庭園のよう。

出汁の香りが漂い、茶碗蒸しの中からすっぽんが現れる。

ぷるんとしたすっぽんと、塩味がちょうど良く、優しいとろみが美味しい。

百合根もほっくりとし、生姜の風味が感じられます。

 

蛍烏賊 ホワイトアスパラ 春爛漫

春を感じる盛り付けと食材に心躍ります。

木の芽の香りが漂い、蛍烏賊はぷにっとした食感。

黄身酢は甘みとお酢の風味が絶妙で、葉わさびの苦味がアクセント。

ホワイトアスパラはしっとりと火が通っており、様々な食感が楽しめます。

こちらは、唐津の女性作家さんが手がけた金彩桜門という器です。

縁起の良いデザインで、春らしい雰囲気がとても素敵な器ですね。

 

天草あおさ海苔仕立て 蛤 筍 ばちこ

熊本のあおさが美しい色。

茨城県産の蛤は肉厚でぷりっとし、出汁に旨みが凝縮。

ばちこは食感と旨みが楽しめ、バランスが絶妙です。

 

 

京都 丹波牧場 牛フィレ肉

秘伝の醤油ベースのタレを丁寧に塗り、じっくりと焼かれたお肉は外がカリッとし、中は柔らか。

焼いている間に立ち上る香りに思わずうっとりしてしまいます。

香ばしく旨みが凝縮し、一口で感激。

火入れや味付けが絶妙で、辛子の風味も最高です。

行者にんにくも味付けが濃厚で、付け合せながらも、その存在感が際立ちます。

濃いめの味付けで、たまらない。

この器は「社」(やしろ)というもので、緑の風合いがレアなお肉の赤と見事なコントラストを作り出し、目を奪われる美しさがありました。

河豚白子 十六島海苔(うっぷるいのり)和風リゾット風

シャリに昆布だしを使った手間が感じられる一品。

淡路島産のとらふぐの白子は、塩焼きでシンプルながら絶品。

濃厚な白子に、筍の歯ごたえと木の芽の香りが加わり、さらに十六島海苔(うっぷるいのり)と甘だれが組み合わさり佃煮のような甘さと深みが広がります。

山葵を加えてさらに美味しさが増し、飲み込むのが惜しいほど美味しい一皿でした。

 

こだわりのお酒も味わってもらいたい

「祇園 きだ」では、こだわりのお酒を幅広く取り揃えております。
日本酒や焼酎、ウイスキーはもちろん、シャンパンやワインも豊富に取り揃えております。
また、希少なお酒も取り扱っており、常に新しい味わいを楽しむことができます。

ワインやシャンパンを選ぶ際は、お店のスタッフやソムリエに相談することも、素晴らしいお酒との出会いに繋がります。

お客様の好みや料理との相性を考慮して、最適なお酒を提案してくれるでしょう。

こだわりの一本を見つけて楽しんでください。

 

まとめ

四季折々の旬の食材を使った繊細なお料理は、心に響く美しさがあります。

今回は春らしいお料理を楽しませていただき、春の華やぎを存分に味わいました。

木田氏の食材への愛情やこだわり、そして磨かれた技術が感動を生み出します。

是非、日本の美しさが表現されたこのお料理を一度お試しください。

ただしその人気から、現在のご予約状況は3ヶ月から4ヶ月待ちとなっております。

計画的に予約をし、四季折々の美しさを感じさせるお料理をぜひお楽しみください。

その独特の味わいや盛り付け、そして心地よい空間があなたを魅了し、忘れられない食体験となるでしょう。

 

祇園 きだのお店情報

祇園 きだ

  • 予算:ディナー¥30,000円(税サ別)
  • 最寄り:京阪祇園四条駅・阪急河原町駅
  • 住所:京都府京都市東山区祇園町南側570-192
  • 予約制:完全予約制
  • 電話番号:075-551-3923
  •  ランチなし、夜1回転のみ

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