【北新地 ぬま田】ミシュラン2つ星獲得で押しも押されぬ天ぷらの名店へ

今回ご紹介するお店も超がつくほどの人気店で、予約困難となっている北新地 「天ぷら ぬま田」さんです。

北新地にある天ぷら ぬま田は今や大阪の枠を越え、関西でも頭が一つ二つ抜けた存在と目されており、実際にお料理をいただいてみるとその名声も納得のクオリティです。

そしてミシュラン2022、2023と北新地に移転後いきなり二つ星にも選出という快挙。その勢いは留まる事を知りません。

そんな天ぷら ぬま田さんですが、今回は特別にこの”ごちそうさん”だけに取材を許可していただきました。

これまで天ぷら ぬま田に行かれたことがない人には新しい発見として、そして行かれた経験がある方には明日にでもまた行きたくなるような、そんなご紹介をしていきます。

北新地 天ぷら ぬま田とは


熊本出身のご主人は元々日本料理店出身。

若くして独立するにあたり、すでに先人が多い懐石料理を出すのではなく天ぷらをカジュアルに提供し、その良さを多くの人に知ってもらいたいという想いで「天星(てんぼし)」を開店。その後今の「天ぷら ぬま田」の前身である天神橋筋六丁目の「天ぷら沼田」をOPEN。

そして満を持して人気店が集まる北新地プレイスに移転したのが今の「天ぷら ぬま田」です。

現在は大阪キタを中心とするエリアに今回ご紹介する天ぷら ぬま田の他に少し値段設定を抑えた「天星」「天星 はなれ」と計3店舗を展開されています。

天ぷら ぬま田は言うまでもなく、現在は「天星」「天星 はなれ」も予約が難しくなっているようなのでどこも早めの予約が必要です。
※「天ぷら ぬま田」は毎月1日に2カ月先を予約専用サイトで予約可能

天ぷら ぬま田のコンセプトは”素材を主役に”


全国の旬の超一級品のみのお野菜たち。どれも美しいですね。

そんな天ぷら ぬま田のコンセプトは最高の技術でいかに素材の持つ力を最大限引き出せるか。

あくまでも主役は素材。そのため天ぷらの上に何かを載せるといったことも極力されないとのこと。

例えばよくゲストに「お肉をなぜ天ぷらのタネにしないのか?」とご主人は聞かれるそうなのですが、基本的にぬま田ではお肉を天ぷらにすることはありません。それは炭火で焼くなどの方がお肉の旨味を最大限に引き出すことができると考えるからです。

そういったこともあり、天ぷら ぬま田では旬のお野菜と魚介の天ぷらがメイン。おまかせコースのみで20品ほどのコースとなります。

天つゆも用意されていますが、基本的にはお塩でいただきます。こちらで使用されているのはアンデスの岩塩と天草のお塩のブレンドです。

店内は非常に落ち着いた雰囲気でカウンターのみ8席


天ぷら ぬま田はカウンター席8席のみの構成。全ての天ぷらはご主人によって揚げられます。ご主人の天ぷらを揚げられる所作を見ながら、天ぷら油が奏でる軽やかな音を楽しみ、食事をすることができます。

カップルやご友人同士はもちろん、接待などのご利用がおすすめです。

最高の天ぷらをいただく

それではぬま田さんの天ぷらをいただいていきましょう。

使用されている天ぷらの油は2種類の太白胡麻油(たいはくごまあぶら)とのことです。このごま油を選んだ理由は、やはり素材の旨味を一番活かせる油だからとのこと。

非常に希少なごま油で、胡麻をすりつぶして出てくる油のみを集めたもの。現在は一般的なサラダ油の5倍以上もするものとか…

油は黄金色で非常に澄んでいて、香りもとても軽やか。揚げているのを見ているだけでお腹が空いてきます。

車海老


見た目も美しい天然の車海老。絶妙な火入れをされた車海老は水分が十分に残っていながら、身の旨みが引き出されています。

プリップリの身の食感とエビの香りがとても良いですね。車海老はレアに仕上げられたものとしっかり火入れをしたものの二種類を出していただき、その食感を楽しむという粋な演出もぬま田さんらしいと感じました。

小柱


小柱です。北海道産。

小柱はかき揚げに使われることが多いですが、ぬま田では小柱を寄せて揚げるのが特徴。それを佐賀の一番海苔で巻いていただきます。

このような提供の仕方にした理由は、火入れ。

どうしてもかき揚げだと一つ一つの小柱への火入れのコントロールが難しく、火が通り過ぎてしまうものがどうしても出てしまい、ちょうど良いレア感で提供できないことが課題になってしまう。

それを解決するためにこのようなスタイルを思いつかれたということです。

絶妙なレア感を保たれた小柱に塩気がある海苔の風味が合わさって非常に美味しいです。小柱と海苔の相性がとても良い。

キス


ぬま田でも人気のキス。淡路島産のキスは身が厚く、脂が乗っていて非常に上質。

歯を入れるとまずはサクッと、そして身がフワフワでホロリとしており、キス独特の爽やかな香りが楽しめます。

やはり天ぷらといえば、キスという方も多いのではないでしょうか。ぜひキス好きの方に食べてもらいたい天ぷらです。

長芋素麺


ぬま田さんのお料理の中でも人気がある箸休めがこちら、長芋を素麺に見立てて仕上げられた長芋素麺です。

繊維を潰さないように手切りでスライスされた長芋は食感が非常に滑らか。

味付けはシンプルなお出汁と少量の調味料での味付けのみ。

紫蘇の花も美しく目でも楽しめる品です。

お味は非常にあっさり爽やかで、長芋のとろみとお出汁がよく絡んでいて美味しいです。

ブロッコリー


魚介も素晴らしいですが、やはりぬま田さんでの楽しみといえば、旬の色鮮やかなお野菜。

今回はブロッコリーをいただきました。このブロッコリーはご主人の出身でもある熊本産。肉厚でぎゅっとつぼみの部分が詰まったブロッコリーは食感が良く、少しホクッとした甘さがあります。

元々変わり天ぷらタネとして使われだしたブロッコリーですが、その美味しさからぬま田さんだけでなく全国の有名天ぷら屋でも出されるようになってきましたね。

青臭さが抑えられるので、ブロッコリー嫌いな方にも天ぷらはおすすめです。

車海老と椎茸


今回、筆者が一番感動したのがこの椎茸に車海老をたたいたものを載せた天ぷらです。

最初にご紹介した国産の車海老を粗めにたたき、極上肉厚の椎茸と併せています。

この二つの異なる食材への火入れの絶妙さが本当に素晴らしく味はもちろん、その技術に感動です。海老はレア感をしっかり残しつつ、プリプリに仕上げ、椎茸は少し箸で断面を押すと汁がじわりと滲み出るほどジューシー。

見た目も愛らしく、アート的な印象さえ受ける、これぞ絶品です。これだったらどんな椎茸嫌いも美味しく食べられるのではないでしょうか。

最後のご飯ものはぜひお店で体験してみてください

北新地 天ぷら ぬま田では先づけ、天ぷら13種類、口直しの他にご飯ものが最後に提供されます。このご飯ものが非常に美味しいですし、ファンが多いです。

内容は卵かけご飯、天茶、天丼、天むすから選ぶとなっているのですが…ぜひお店に行ってご自身で確かめてみてください!

まとめ

今回はミシュラン2つ星「天ぷ ぬま田」をご紹介いたしました。お料理のクオリティや予算、立地など少しハードルが高いように感じられるかもしれませんが、ご店主は至って物腰が柔らかく親切で、店内は非常に良い雰囲気です。

接待や会食だけでなく、記念日やデートなどにもぴったりですので、ぜひ一度最高の天ぷらを味わいに訪れてみてください。

北新地 天ぷら ぬま田のお店情報

北新地 天ぷら ぬま田

  • 予算:ディナー 30,000円〜(サ別)
  • 最寄り:西梅田駅/北新地駅
  • 住所:〒530-0003 大阪府大阪市北区曽根崎新地1-10-2 北新地PLACEビル 7F
  • [月~金] 18:00〜 [土]17:30〜 [ランチ]12:00〜(不定期)
  • 定休日:不定休
  • 電話番号:06-6347-0707 ※現在予約は専用サイトからのみ