「すし うえだ」職人の手が生み出す一貫に込められた郷土愛

2018年、兵庫県神戸市、元町駅の程近くに「地元の味をより多くの人に味わってもらいたい」という想いからオープン。
2020年には期待の若手シェフとして選ばれ、2022年、2023年には、飲食業界で高い評価を表すゴエミヨ3トックを獲得。その卓越した料理技術と地元への愛情が、幅広い客層から絶大な支持を得ています。

「すし うえだ」由来

うえだは店主の本名から、そして大人から子供まで誰が見てもすぐに読めるように、平仮名で「すし うえだ」としました。

「すし うえだ」寿司職人 植田 将道(うえだ まさみち)

淡路島出身。16歳から9年間、様々な飲食店で多岐にわたる技術を身につけ、唎酒師の資格も獲得した植田氏。料理と食材の根源を深く理解するため、なんと約1ヶ月間の漁師経験まで。この豊富な経験は、修行を開始した当初からの植田氏の夢である、自分自身の「すし」を作ることへ造詣をより深める為のものでした。

また寿司職人としての技術だけでなく、「すし うえだ」のチームとしての力も高め、寿司屋のグランメゾンを目指しています。そのために基盤をしっかりと築くことが、この高い目標に向かって着実に進むための一歩であるという高い志を持っています。

「すし うえだ」のコンセプト・こだわり

兵庫県の自然の豊かさと魅力を追求し、それを表現することにこだわっています。食材に関しては、植田氏の故郷である淡路島を中心に、明石や播磨灘、さらには浜坂漁港や香住港といった兵庫県内の海域から厳選して仕入れており、地元の新鮮な海の幸をふんだんに使用しています。

このこだわりは食材だけに留まらず、店の外観や内装にも及びます。具体的には、内装には但馬地方のひのきのカウンター、淡路島の土で仕上げた左官、丹波栗の木を用いるなど、全体を通じて兵庫県の自然と文化を感じられるように工夫されています。では、そんな魅力溢れる 「すし うえだ」の織り成すメニューの数々をご紹介していきましょう。

淡路島 河豚 白子

蕪のすりおろし餡を纏った濃厚な白子。その下には酢飯があり、すだちがほんのり香る絶品。

明石 鯛 刺身

艶やかに潤う美しい鯛は、期待以上の美味しさ。
なめらかな絹のような舌触り、こりっとした食感もあり、噛めば噛むほどに旨みと甘みが押し寄せます。

マナガツオ

身は藁で、皮は炭で炙られており、皮はパリッと、身はしっとり。藁焼きの香りがふわっと優しく漂う絶妙な火入れ。

生からすみ

肉厚な生のからすみは程よい塩加減で濃厚。
シャリの硬さも絶妙な上、海苔はパリッと風味が良く、今でも忘れられない味わいでした。

カワハギ

肝とわさびを絡めていただきます。
肉厚でコリコリとしっかりとした歯応え。身の甘みと口溶けが良く、ほんのり香る酸味がアクセントに。

淡路島 卵と玉ねぎの茶碗蒸し

玉ねぎのすり流し餡掛けに、玉子。中にはチーズが入っており、少し洋風な味わい。
こちらは、恩師への尊敬の念を込めた一品なのだそう。

地元垂水 しめ鯖

口に入れた瞬間から香りと旨味が広がる、しっとりとしたしめ鯖。中に挟まれた葱がアクセントになっています。

はりいか

飾り包丁による口当たりの良さ、ねっとりした甘さ、程よい歯ごたえがたまりません。

明石 いしだい

言わずと知れた高級魚。喉を滑り落ちるかのような滑らかな舌触り、その甘みと味わいは至福です。

明石 平目

白身魚の女王。弾力のある身に、すだちの爽やかさ、そしてほんのりと昆布の風味。

一本釣りで水揚げされた明石産の鰆。口に含んだ瞬間に広がる香りと溶けだす脂は絶品。

やま幸 霜降り 大とろ

名店御用達のマグロ仲卸「やま幸」の大とろ。噛んでしまうと消えてしまうような儚くも、濃厚なマグロの味わいと香り。

赤身漬け

大間のマグロは切り身でも美しい。絶妙な漬け具合と漬けならではの深い味わい。

中とろ

消え入りそうな優しい口溶けと、残るシャリとのバランスが絶妙な一貫。

車海老

寿司ネタの中でも一際華やかな車海老。優しい味付けで、車海老本来の甘みとぷりっとした身の食感。噛めば噛むほど味わい深い。

穴子

生の穴子の握りをいただくのは初めて。ふわっとほどける初めての感覚。
後からしっかりとした歯ごたえが残る食感もとても新鮮でした。

ムラサキウニ

口に入れた瞬間に溶けてしまいます。あっさりとした味わいで、鼻から抜ける香りもいい。

煮穴子

ツメの甘味、穴子の香り、身はもちろん皮まで美味しい。口に入れた瞬間にほどけるような口溶けは絶品でした。

お味噌汁

鯛と平目から取ったお出汁で、甘めの味付けにほっこり。

とろたく

巻物でいただくとろたくは、しっかりボリュー厶。たくあんのサイズ感、刻んだ身のとろける感覚、それを包む海苔の風味と食感が合わさり絶品でした。

椎茸

椎茸の佃煮に炒りごまを加えることで味と香りに幅と深みが増しています。シャリや海苔の香りとも相性抜群。

たまご

味醂を煮詰めたもので表面はキャラメリゼされており、まるでクリームブリュレ。いかがでしたでしょうか?
始まりから最後まで、細部にわたってのこだわり。丁寧で職人のお人柄を感じられるお料理、一貫。
ぜひ一度体験していただきたいものです。

「すし うえだ」のお店情報

すし うえだ

  • 住所:兵庫県神戸市中央区中山手通3-2-1 トア山手ザ・神戸タワー112
  • 最寄り:JR元町駅から徒歩8分
  • 電話番号:078-515-6655
  • 営業時間:月~土12:00~ / 18:00~ / 20:45~ 日祝 12:00~ / 15:00~ (一斉スタート)
  • 定休日:不定休
  • 予算:コース28,000円
  • 予約制:電話またはtablecheckより
  • 席数: カウンター8席

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